39歳のあるフランス人男性が、東京オリンピック開催年の2021年7月に約3週間、スタジアム前のJR千駄ヶ谷駅前でハンガー・ストライキを行いました。何故でしょうか?
名前はヴィンセント(仏語:ヴァンサン)・フィショ。(Vincent Fichot) マルセイユ出身で父親はフランスの高官であり、彼自身も日本の野村証券でデリバティブを企画、ヘッジ・ファンドにセールスするポジションに従事し、自由が丘に家を建て、不自由のない豊かな生活を送ってきました。しかし、彼は最近、職も家も手放しました。彼に一体何が起こったのでしょうか?
ヴィンセントは2018年8月10日に、突然、2人の愛する子供を失いました。
ヴィンセントは15年前に来日しました。その後、英語を話し東京の裕福な家庭に生まれ育ち容姿に恵まれたモデル業を営む日本人女性と結婚しました。しばらくの間、子供に恵まれませんでしたが、不妊治療を行った結果、長男を授かります。
しかし、ヴィンセントの妻は出産後、性格が豹変します。自分は華やかな生活を送りたい、自由でいたいと主張します。野村証券は外資系ではありませんが、ヴィンセントの待遇は外資系金融機関と同等で、かつ専門的な知識を有する金融職であったため、経済的には恵まれており、十分に家庭にはお金は入れていました。それにもかかわらず妻の要求(わがまま)はエスカレートしていきます。
ヴィンセントは子供が大好きだったので、朝早くから始まる証券会社の激務に耐えながら、子育ても担いました。しかし、妻は家事や育児を放棄していました。ヴィンセントはしばらくこの状況に耐えていましたが、夫婦の関係は悪化してゆきました。
その後、妻はヴィンセントに無断で、冷凍保存してあった精子を利用し、2人目の子供を出産します。
ヴィンセントはいつの日か離婚を考えるようなり、妻とも話し合いを持つことになります。
母国のフランスのように、ヴィンセントは離婚をしても当然に両親は子供の養育にかかわれると考えていました。他の先進国も全てそうです。G7に入っている日本も当然に疑うべくもなくそうであろうと考えていました。しかしその誤解が悲劇の始まりでした。
なぜなら、日本の裁判所や警察は、一度、片方の親が子を連れ去り引き離すと、それを無条件に黙認してしまうからです。そして最悪の場合、二度と子供と会うことは叶わなくなります。
仕事から帰ってくると、家が蛻(もぬけ)の殻だった。
証券会社の仕事は朝早くから始まります。夕方にクタクタになって自由が丘の自宅にヴィンセントが戻りました。2018年8月10日の話です。家に入ると中身は空っぽで、家財道具も車も全てなくなっていました。何が起こったか全く理解できないまま郵便ポストを開けると弁護士から一通の手紙が入っていました。
手紙の内容はヴィンセントは何ら覚えはないのに、暴力(DV: Domestic Violence)から逃れるために妻は避難する旨と、弁護士(露木肇子弁護士・八王子)を経由して、金を払えという通知でした。(ちなみにヴィンセントに暴力がなかったことは、後に裁判で証明され、妻はDVの主張を撤回した。)
何が起こったのかを悟ったヴィンセント
ヴィンセントは警察に相談にゆきました。フランスであれば同意なく片方の親が子供を連れ去ることは誘拐罪にあたるのですが、日本の警察は相手にしてくれませんでした。
その後、弁護士とも相談し、裁判所を通して子供を返すように求めていきました。その中でヴィンセントは次第に以下の事実を理解してゆきます。
- 日本は国際的には時代遅れとされる単独親権制度をいまだに採用しており、離婚すれば片方の親が親権を得て、もう片方が親権を失う。
- 先に子供を連れ去り、監護実績を作った方に裁判所は親権を与える。したがって、先に子供を連れ去った方(誘拐した方)が勝ちになってしまう。
- 多くの弁護士たちは、先に連れ去った方を裁判所が勝たせることを分かっているため、離婚に相談にきたクライアントに先に連れ去れと助言する場合が多くある。そして、連れ去りの理由として事実に基づかないDV(虚偽DV)をでっちあげて主張しろと裏で指南する。例としては、相手を意図的に挑発し、音声を録音し証拠とするなど。(痴漢の冤罪と同じで、相手を嵌める技として使われる。)
- 離婚していないのでれば、双方に親権があるのだから、いつでも子供に会えるはずが、裁判所や警察は、(北方領土のように)事実上、実効支配している親を優先する。その結果、裁判所の面会交流調停などの法的手続きを通しても、実効支配している親が拒絶すれば、子供と会うことは不可能になる。
- 母親(女)でも先に連れ去られれば負ける。したがって女性被害者も多く存在する。
- 連れ去りの被害者は外国人だけでなく、日本人被害者も多く存在する。
- 離婚率は35%であり、年間の連れ去りの件数も相当であると推定されるが、日本人はおとなしいので泣き寝入りをしている。実は「ハメられた」ことに気付いていない人も多い。
ヴィンセントの妻は、彼の子供たちとの面会を拒否し、いまだにそれが続いています。
子供たちを守るための壮絶な戦いの始まり
ヴィンセントは日本の裁判所や警察は何も助けてくれないことを悟りました。それどころか子を連れ去った妻に裁判所は味方をし、愛する子供とのアクセスを意地の悪い方法で妨げようとします。
上流階級出身でインテリのヴィンセントは、日本の法務省や裁判所に失望し、母国のフランスやEUを通じてこの問題を解決するため、以下の働きかけを行ってきました。
- フランス大統領のマクロンが安倍晋三首相(当時)に2回に渡り、問題解決を要請。しかし安倍氏はそれを無視し回答しなかった。
- 欧州議会(EU)本会議で日本の子供連れ去りについて非難決議 (2020)
- 外国人記者クラブでの複数回の会見
- 欧州の大使館(26カ国)からの日本政府に対する非難・問題解決要請 (2018)
しかし、問題は一向に解決に向かいません。
ヴィンセントの決意と皆さまへのお願い
国際的な非難もあって、法務省は法制審議会という場で2021年3月にようやく日本における共同親権導入の検討を開始しました。しかし、裁判所や法務省、外務省はこの問題を長年に渡り黙殺してきたため、責任追求から逃れようとしていると考えられています。そして、実際に法律が改正されるかも定かではありませんし、改正されたとしても4年間はかかると言われています。
ヴィンセントは何も悪くもないにもかかわらず、高所得者の彼に裁判所は無条件に毎月、90万円のお金(婚姻費用)を払えと命じてきました。彼は自分を貶めた妻に毎月、お金を払い続けました。そして彼は3年間、愛する子供と会えていません。
ヴィンセントは覚悟しています。この先、自分は愛する子供とは会うことは事実上、不可能だろう。
ヴィンセントは仕事を辞め、子供たちとの思い出が詰まった家を売却し、全てを捨てて闘うことを決めました。ハンガー・ストライキという手段で。
オリンピックが開催されるにあたり、ヴィンセントはできるだけ多くの国内外のメディアに日本の実子誘拐の問題を取り上げてほしいと願っています。マスコミに知人がいる方はこのサイトをシェアし、取材を依頼してください。
また、SNSで可能な限りこのサイトをシェアしてください。
皆様、どうかご協力してください。
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